大学生の教養

3分で理解!ユダヤ教ってどんな宗教?超わかりやすく解説

ユダヤ教ってどんな宗教?超わかりやすく解説【3分で理解】
大学生
大学生
世界にはたくさん宗教があるけど、中でもユダヤ教ってどんな宗教なの?これから社会人になるにあたって、最低限知っておくべきユダヤ教の知識ついて教えて欲しい!

この記事はそんな悩みにお答えします。

日本にはほとんど馴染みのないユダヤ教。どんな歴史があって、日々の生活の中でどんな影響があるのか目立たないですよね。

しかし、ユダヤ教ほど世界に影響を与えた宗教はないと言われるくらい中身の濃いストーリーがあるのです。

そこで今回は、ユダヤ教の歴史や特徴などを3分で解説していきます。ユダヤ教の方と話すときのNG行動もあわせて紹介するので、参考にしてみてください。

 

そもそもなぜ宗教を知る必要があるのか

具体的な話の前に、そもそもなぜ世界の宗教についての知識を深める必要があるのか説明します。理由はズバリ、宗教がグローバルで活躍する教養の土台だからです。

国によって歴史や文化、価値観が異なりますが、その根本にあるのが宗教であり、時には政治にも大きな影響を与えます。

例えば、アメリカ大統領選では支持を得たい有権者の宗教によって政策は変わってきますし、それによって世界経済も動いていきます。

また、全知全能の神が人を作ったという知識を当たり前と感じるキリスト教信者は、鉄腕アトムやペッパーのような人型ロボットに嫌悪感を示す人もいます。そう言われてみれば、アメリカの映画でロボットが出てきてもサイボーグ感であふれていますよね。

アメリカのロボット

それくらいナイーブな宗教の知識を知らないと将来海外で恥ずかしい目に遭ってしまうので、最低限の知識を身につけておきましょう。

ヨーロッパに旅行した時も、神道や仏教について聞かれる場面が多いです。そんな時に知らないだと会話が進まずもったいないです。

 

ユダヤ教の概要

ここではユダヤ教の概要として、以下の3つを紹介します。

①ユダヤ教の歴史

②ユダヤ教の決まりごと

③ユダヤ教の聖地

それではひとつずつ見ていきます。

 

ユダヤ教の歴史

そもそもユダヤ教もキリスト教もイスラム教も、元を辿れば起源は同じです。

神が天地創造する

→アダムとイブが創造される

→善悪の知識のみを食べてエデンの園から追放される

→子供のカインとアベルが生まれる→カインがアベルを殺害

→人類で堕落してきた人が増える

→神はノア以外の人間を洪水で滅ぼそうとする(ノアの箱舟)

ここまではキリスト教・イスラム教にも通ずる部分があるので覚えておきましょう。

さて、天地創造されてからが本題なのですが、ユダヤ教は紀元前1200年頃にモーセという人がエジプトで神の言葉(モーセの十戒)を聞いてそれを広めたことが起源とされています。

モーセはエジプトからカナン(今のエルサレム)に移動する時に海を割って道を作ったと言われていて、いわゆる預言者(神の言葉を聞いて一般人に伝える人)なのでユダヤ教において超重要人物となっています。

海を切り裂いたモーセ

〜各宗教の預言者〜

ユダヤ教―モーセ

キリスト教―イエス

イスラム教―ムハンマド

旅の途中でモーセは亡くなってしまうのですが、後継者がカナンの地へとたどり着いてイスラエル王国を建国します。

この時に出てくるのが2代目国王のダビデ3代目国王のソロモンです。この二人の名前はどこかで聞いたことがあるのではないでしょうか。

ソロモンが建設した神殿は、現在エルサレムにある「嘆きの壁」として一部が残されており、ユダヤ人がエルサレムを聖地と考える根拠だとされています。

ユダヤ教の聖地「嘆きの壁」

この二人の時の政治は安定していたのですが、その後国は崩壊し、現在に至るまで2000年もの間にわたって迫害(ナチスによるホロコーストなど)されてきました。

そんな中、1948年にユダヤ教国家イスラエルを建国し、世界中に散らばっていたユダヤ人の約半数が戻ってきたのです。

イスラエルの国旗

国旗の六芒星はダビデの星とも呼ばれており、いかに深い歴史があったかを物語っています。

 

ユダヤ教の決まりごと

ユダヤ教ではモーセの十戒というルールが存在します。内容は現代でも通ずるものがあり、

①主は、唯一の神である

②神の偶像を作ってはならない

③神の名前を無駄に呼んではいけない

④安息日を守る

⑤父母を敬う

⑥殺人をしない

⑦不倫をしない

⑧盗みをしない

⑨嘘をつかない

⑩欲にまみれない

となっています。ユダヤ教はキリスト教やイスラム教と同じ一神教(仏教やヒンズー教は多神教)であり、その唯一神はアドナイ・エホバ・ヤハウェなどと呼ばれます。

また、ユダヤ教の聖典はタナハ(旧約聖書と同義)と呼ばれ、神の言葉や歴史が記されています。

 

ユダヤ教の聖地

ユダヤ教の聖地といえば、イスラエルの首都エルサレムにある嘆きの壁です。

ユダヤ教の聖地「嘆きの壁」

これはソロモンがかつて神殿をたてた名残であり、何度もキリスト教勢力に破壊された悲しみを忘れずに、ここに集まって祈りを捧げようという意味が込められています。

この聖地をめぐる争いがパレスチナ問題です。詳しくはこの記事を読んでみてください。

完全理解!小学生でも分かるようにパレスチナ問題を3分で解説する

ユダヤ教の特徴

ユダヤ教の特徴としては以下の2つがあげられます。

①お金持ちが多い

②政治的な権力を持っている

それではひとつずつ見ていきます。

 

お金持ちが多い

ユダヤ人にはお金持ちが多いです。例えば、スターバックスやリーバイスの創業者だったり、アインシュタインもユダヤ人の一人です。

世界人口のわずか0.25%しかいないユダヤ人ですが、ノーベル賞受賞者の20%を占めているのですからその賢さには驚きです。

こうした背景には、タルムードという聖典が関係していると考えられます。

タルムードの中には、時間あたりの成果をちゃんと意識するべきだという生産性についての記述があります。2000年も前に生産性に気がついていたなんて驚愕です。

また、ユダヤ教にはお金を貸して利子をつけることが許されており、差別されてきた過去もあって金融系の仕事に就く人が多かったことも理由のひとつです。

 

政治的な権力を持っている

アメリカの人口約3億人のうち、500万人がユダヤ教と言われています。そんな彼らはお金持ちが多いということもあって、アメリカにおいて政治的な権力を持っています。

グーグルやフェイスブックの創業者もユダヤ人ですし、映画や出版、新聞などの創業者も同様にユダヤ人が多いです。

そんな背景もあって、特にアメリカではユダヤ人の政治的権力は高いと言えます。

 

ユダヤ教で押さえるべき戒律

最後に、ユダヤ教の人と関わる時に絶対に押さえておくべき戒律を2つ紹介します。

①食事の戒律

②土曜日=休息日という考え方

それではひとつずつ見ていきます。

 

食事の戒律

ユダヤ教にはカシュルートという食べ物の戒律が存在します。これが日本人にとって対応するのが難しく、

・肉と縫う製品を同時に使ったものはNG

・ヒレやウロコのないシーフード(エビやたこなど)はNG

・ブタもNG

ベジタリアンやビーガンの方もそうですが、宗教と食事は切っても切れない関係と言えます。

 

土曜日=休息日という考え方

ユダヤ人は土曜日を休息日として、その日は一切働きません。

エレベーターに乗らない、電話を使わないなど実践する人もいるので、何かのスケジュールを組むときは配慮する必要があります。

 

ユダヤ教や宗教について学ぶには

ユダヤ教をはじめ、宗教の理解には勉強が不可欠です。普通に生活していて家族から教わることもなければ友達とカフェで語り合うこともないテーマですからね。

でも知らないとニュースも読めないし世界史・地理・日本史・政治経済などなどの受験勉強にも差し支えます。ぜひ勉強して学びを深めてください!

僕がおすすめするユダヤ教や宗教について学ぶ方法は、やはりです。

教養として学んでおきたい5大宗教をおすすめ

マイナビ新書の「教養として学んでおきたい5大宗教」という本をおすすめします。中村圭志さんの本です。

入門書に最適で、難しい専門用語は全然出てこなくて、ネットの情報よりもっと詳しく正しい知識が得られます。

教養として学んでおきたい5大宗教

ちょっと長いですが前書きを読んでみてください。わかりやすそう!と思いませんか?僕はめちゃくちゃビビッときて即ポチでした(電子書籍版ですが)。

また、僭越ながら僕の方でも「他にもイスラム教とかキリスト教とかあるし、全部を一気に解説してほしい!」という人向けに全てを網羅した記事を書きました。もちろん上記の5大宗教本には適いませんが、参考にしてみてください。

【これだけでOK!】世界5大宗教のキホンを超わかりやすく解説【3分で完全理解】