この記事はそんな悩みにお答えします。
私たち日本人に馴染みのある仏教と神道。仏教はお寺で神道は神社といった認識しかない人も多いですが、この記事でもう少し知識を深めましょう。
海外の人と会うときはいつも漫画と宗教の話になります。それくらい日本古来の宗教の話に興味のある人が多いので、最低限の知識を知っておいて損はないですよ!
そもそもなぜ神道を知る必要があるのか
先ほど言ったように、自国の文化を知らないと海外の人と話すときに困るからです。
僕はヨーロッパに3ヶ月いたのですが、仲良くなった外国人はほとんど神道や仏という言葉を知っていました。
日本では宗教=怪しい、危ないとマイナスなイメージがありますが、海外では価値観の根底にある大切なものなので、宗教に対する好奇心が強いです。
それなのに、「日本人は無宗教だから何もわからないsorry」なんて言ってしまうと、せっかくの会話の腰が折れてしまいます。
良好なコミュニケーションをするためにも、自国の宗教である神道について最低限知っておきましょう。
神道の概要
仏教はヒンズー教がルーツですが、神道は日本独自の考え方です。ここでは概要として、
①神道の歴史
②神道の信仰対象
③神道の大事な考え方
をみていきます。
神道の歴史
日本人は無意識に神道を信仰する傾向にあるので、正確な信者数は数えられませんが、全国で神社は約8万社あるとされています。
コンビニは全国で約6万店舗、自動販売機は全国で12万台あるので、それくらいの規模感で存在しているのです。
そんな神道は何年に成立したという明確な書物が存在せず、一説では弥生時代頃に生まれたと言われています。
この記事でも解説していますが、仏教は6世紀に遣隋使によって中国や朝鮮半島から伝わりました。
当時は仏教推進派の蘇我氏とアンチ仏教の神道大好きな物部氏が対立していたのですが、戦いで蘇我氏が勝利して仏教が国中に広まることに。
それ以来影を潜めた神道ですが、19世紀に大きな転換点を迎えます。それが明治維新です。
明治維新後は尊皇攘夷(天皇を尊重して外国に勝つ)という考え方が根底にあり、宗教も外から来た仏教じゃなくて日本古来の神道を信仰するべきだ!となったのです。
これで生まれたのがいわゆる国家神道です。
しかし、時は進み第二次世界大戦で敗北した日本は、GHQ (マッカーサー)からの「国をあげて神道を信仰するのはやめましょう」という指令によって国家神道は消滅させ、今の形に至るのです。
神道の信仰対象
神道では万の神を信仰します。つまり、世の中のありとあらゆる所に神が宿るという考え方です。
ちなみに、他の宗教のような預言者・開祖・経典は存在しません。地理的に災害が多い国なので、自然と調和して自然の神秘的な要素を信仰する人が多かったのでしょう。
神道の大事な考え方
神道では汚れることを極端に嫌います。よく初詣で神社に行ったときにお水を救って手を洗うと思うのですが、あれも身を清める目的です。
滝行も身を清める“禊”の一環ですし、神社で行うお祓いもその一種です。
神道における神様
神道は八百万の神と呼ばれるほど、神様がたくさんいます。というのも、生活する上でのあらゆる所に神様がいると考えるからです。
ちょっと前に人気だったトイレの神様なんかもありますね。
世界的なベストセラーになった近藤麻理恵さんの「人生がときめく片付けの魔法」では、モノに魂がこもっている擬人の表現があり、それが一神教の欧米人にとって新鮮であったことが人気の秘訣と考えることもできます。
それくらい神道では神様が多いのですが、ここではその中でも有名な神をピックアップして紹介します。
①天照大神
②イザナギ・イザナミ
③菅原道真
④靖国神社
それではひとつずつ見ていきます。
天照大神(アマテラス)
天照大神はその名の通り、天を照らす太陽の神として日本各地に祀られています。その中でも一番有名なのが三重県の伊勢神宮です。
よくニュースで総理大臣が訪問しているのを見たことがあるかもしれませんが、毎年1月4日に日本を代表する神社として総理大臣が参拝をします。
漫画やゲームなどの名称でよく出てくるアマテラスは、神道における神だったのです。ちなみにアマテラスの弟がスサノオであり、彼はヤマタノオロチを倒してことで有名です。
イザナギ・イザナミ
この二人も名前を聞いたことがあるかもしれませんが、彼らはアマテラスやスサノオの両親です。
日本神話では、この世ができたときに最初に生まれたのがイザナギ・イザナミであり、彼らが海をかきまぜて日本を作ったとされています。
こんなストーリーが日本書紀や古事記には書かれています。
菅原道真
福岡の太宰府天満宮に学問の神様として祀られているのが、菅原道真です。
代々学者の家系だったこともあって幼少期から学問の天才と呼ばれていたのですが、大人になってから無実の罪で太宰府に左遷され、貧しい中で生涯を終えてしまいます。
その後、都で異変が相次いで起こり、これは道真のたたりだ!と恐れられたので、太宰府に社殿を作ってその怒りを鎮めようとしたのです。
これが太宰府天満宮の始まりです。
靖国神社
伊勢神宮と同じくらいテレビでよく見かける靖国神社。こちらは明治維新から第二次世界大戦の間に戦死した軍人を神様として祀っています。
しかし、当時侵略された中国や韓国の人からすると、自分の国を攻めてきた人を神様扱いするのですから、何かと問題が起こっているのです。
まとめ
いかがでしたか?
日本独自のルーツを持つ神道は、仏教と絶妙にバランスをとりながら現在まで残っている伝統宗教です。
神社にお参りに行ったりお相撲中継だったり、無意識に神道の行事に参加していることもあります。そういった知識を身につければ、海外の人とのコミュニケーションも弾みますよ!
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また、日本人にとって馴染みのない5大宗教についてはこの記事が網羅的に解説しました。控えめに言ってめっちゃ分かりやすい良記事です。