大学生の教養

バイト勢必見!大学生が知るべき確定申告・源泉徴収・年末調整まるわかり

バイト勢必見!大学生が知るべき確定申告・源泉徴収・年末調整まるわかり

大学生の皆さんは、「確定申告」についてどの程度ご存じですか?

高校生までは聞いたこともない単語かもしれません。もしくは街中のポスターや広告などで聞いたことはあるかもしれませんね。

確定申告は大人になると知っていなければならない手続きです。大学生も、アルバイトを掛け持ちしている人は自分で行わなければなりません。

確定申告とは何なのか、大学生もやる必要があるのか、源泉徴収や年末調整についてなど、すべてまるっとご紹介していきます!

大学生でもわかる確定申告

「確定申告」という言葉がまず難しいですよね。「確定する申告って…どういうこと?制度なの?法律なの?」と思う人も多いのではないでしょうか。

まずは確定申告が何か、というと、「年間いくら稼いだのかを国に申告する手続き」のことです。

年間いくら稼いだのかによって、払わなければならない税金の額が決まるんですね。税金というのは所得税のことです。所得に応じて払わなければならない額が変わる税金です。

英語で確定申告は、「file a tax return」等と表現します。直訳すると「税金の申告書を申し込む」ということになります。(file=申し込む・提出する、tax=税金、return=申告書・報告)

他にもいろいろな表現がありますがすべて「tax」と入っています。個人的には日本語でも「税申告」とか「税確定申告」みたいな表現の方がわかりやすい気がします。

大学生でもわかる源泉徴収

先に用語について知ってしまいましょう。「源泉徴収」という言葉です。これも聞き慣れず、難しいですよね。源泉の徴収とは…?って感じ。

源泉徴収とは、「所得税を毎月給料から引きますよ」ということです。

大前提として会社に所属して給与を支払ってもらっているとしますね。アルバイトも勤務先があるのであれば同じです。

その際会社は、給与から所得税を引いた金額を皆さんに支払っています。給与と支給額が違うのはこういう理由なんですね。給与明細を見るとわかると思います。

所得税を引いて皆さんからあらかじめ「徴収」しているわけです。何から徴収しているかというと、皆さんの毎月の給与という「源泉」からなんですね。

いろいろ財布に入れて1年間温めてそこから年間の所得税を後払いする、という仕組みではなく、給与が発生して支払い日になる手前でもう徴収してしまう。給与サラッピンの状態=源泉、と理解しましょう。

源泉徴収は、毎年「この額を源泉徴収しましたよ」という「源泉徴収票」が渡されます。

これは、1年間の中でアルバイト先を変えた場合などに必要になりますので、必ず取っておきましょう。複数アルバイトを掛け持ちしていて自分で確定申告がする場合ももちろん必要です。

大学生でもわかる年末調整

次は「年末調整」についてです。年末調整は「源泉徴収で引きすぎた分を年末に調整します」という仕組みです。

確定申告や源泉徴収がわかっていなくても、年末調整はバイト先から「この紙書いてね」と言われるはずです。1か所しかアルバイト先がなくても必要な書類です。

給与が発生した瞬間=源泉の状態で所得税が徴収されてしまうことはお話しましたね。でも所得税は年間いくら稼いだかで変わるので、未来にいくら稼ぐかで所得税は変化していくはずです。

つまり、源泉徴収ではあくまで「だいたいこのくらいだろ~」という金額を所得税として引いているのです。

結果として、年末になってこれまでの給与が出そろうと「あれ…引きすぎちゃったわごめん」ということになるわけですね。追加で徴収するのは大変ですから、大学生のアルバイトではほぼ確実に引きすぎているということになるはずです。

年末調整で、年末調整の紙を書いて提出することによって、引かれすぎてしまった所得税が返ってきます!金額は本当に個人差ありますが数千円はプラスになるのかなと思います。

面倒でもしっかり提出しましょう!

確定申告が必要な大学生は?

さて、確定申告の話に戻ります。確定申告は、アルバイトを多数掛け持ちしている大学生や、自分で事業をやっていたり自営業として働く大学生は確定申告をしなければなりません。

1か所でアルバイトをしていて、そこが確定申告をしてくれるよという場合には確定申告は不要です。(年末調整はしてね!)

2か所以上のアルバイト先がある大学生は確定申告が必要です。

2か所目の収入が年間20万円以下であれば雑所得ということで所得税の申告は必要ないのですが、住民税には必要になります。同じ金額を申告しなければ面倒なことになるので、個人的には20万円以下の場合も確定申告をすべきかなと思います。

もしくは年間20万円以下であっても勤務先のあるアルバイトであれば、そこでしっかり源泉徴収が引かれているでしょう。この分を年末調整で取り返すためにも合計して確定申告をした方がお得です。

そして、掛け持ちをしていないけれど確定申告が必要な大学生もいます。

それは、誰か誰か個人と契約してお金をもらっているけど支払い主が確定申告をしてくれるわけではない場合ですね。

手伝いという名目で知り合いに雇われていたり、SNSのDMでやりとりをしているだけだったり、パパ活と呼ばれるような活動であったりがその対象です。

確定申告はいつすればいいの?

確定申告は、毎年年度末に行われます。ずっと受け付けているわけではないので要注意です。2月の中旬から3月の中旬に行われます。

年間の金額を申告するのですが、原則として「1月1日から12月31日までの所得」を申告します。その2か月半後である2月16日~3月15日にその金額を申告し納税するのが日本のルールです。

3月を過ぎると税務署の窓口は非常に混雑しますので、なるべく早めに行いましょう。

また、スマホから確定申告することもできます。複雑な確定申告じゃない場合には自宅でスマホで完結させてしまった方が楽でしょう。

大学生の確定申告に必要なもの

確定申告に必要なものは以下です。

・確定申告書

・マイナンバーカード(もしくはマイナンバー通知カード)のコピー

・運転免許証などの本人確認書類のコピー

提出書類は上記ですが、確定申告書を記載する際に「源泉徴収票」が必要になります。もしなくしてしまった場合には勤務先に頼んで再発行してもらいましょう。

大学生で、勤労学生控除をしている場合、一般的な大学に通っている場合には特に確定申告で使うものはありません。

専門学校や職業訓練学校の場合は証明書が必要になりますので注意が必要です。

社会人になったら確定申告しなきゃいけないの?

「今はバイト1つだから確定申告しなくていいけど、社会人になってからしなきゃいけないのかな?」という疑問がある人もいると思います。

社会人になっても仕組みはかわらないので、勤務している会社が確定申告をしてくれるパターンが最も多いでしょう。

個人事業主やフリーランスとして、企業に属さず働いている社会人は自分で確定申告を行う必要があります。

また、複数の勤務先がある人。つまり副業している人は大学生と同様に確定申告が必要です。

また、その他にも、マイホームを購入した際に住宅ローンを組んだ場合、確定申告を行うと住宅ローン控除というものが受けられてお得です。そのため確定申告を行う人がほとんどです。

不動産を貸し出していて収入がある人も、確定申告を行います。

そして、1つしか勤務先がなくとも、給与が2000万円を超える人は自分で確定申告をしなければなりません。

今後社会人になる現在の大学生は、以上のことも頭の隅に置いておきましょう!