大学生の教養

大学生向け選挙のすすめ!「選挙に行こう」って言われても、どうしたらいいの?

大学生向け選挙のすすめ!「選挙に行こう」って言われても、どうしたらいいの?を解決!

今大学生の皆さんは、選挙権を持っています。選挙が近くなると「選挙に行こう!」「若者も投票しよう!」という呼びかけが増えてきますよね。普段テレビを見ない方でも、SNSで目に触れることも多いと思います。

しかし、実際に大学生が投票するとなるとハードルが高いもの。どうやって投票すればいいのかわからない、そもそも興味がない、選挙の紙を持っていない、当日忙しい、なんとなく面倒、などなど…

なるべくこれらのハードルを下げ、大学生の皆さんが選挙に行きやすいように情報提供したいと思います!

 

何歳から選挙に行ける?

18歳から行けます!そのため、大学生は全学年が有権者です。全員もれなく選挙に行くことができます。

以前は20歳以上だったのですが、2015年から18歳以上に拡大されました。

選挙に参加できるということは、自分の要望を政治に聞き入れてもらえるということです。社会的に一人前だと認められていることにもなります。

これまではそれが20歳以上だったんですが、18歳19歳の要望だって社会に反映させるべきですし、もう真っ当に自分の頭で考えて投票できる責任ある年齢だと認められたことになります。

選挙の歴史を追っていくと、昔は一定以上納税していないと(それぐらい稼いでいないと)選挙に参加できなかったり、女性はできなかったりと、「社会からハブにされている人たち」も多かった。それがいろんな人の頑張りで、18歳以上の全ての国民が選挙権を持てるようになったんです。昔の人が命を賭してでも欲しかったのが選挙権です。

先人の頑張りを無駄にしないためにも、清き一票を有効に使いましょう!

 

投票はどこに行けばいいの?

投票所に行きます。住んでいる場所によりますが、市役所や区役所、その派出所で投票できるケースがほとんどです。

注意して欲しいことは、決められた投票所でないと投票できないこと。バイト先が近いからといって適当な駅にある投票所に寄っても投票はできません。

自分の住所に紐づいて、行くべき投票所が決められています。自宅に届いた投票券(投票所入場整理券)を見て場所を確認しましょう。

この時点で「めんどくさいなあ」と思ってしまうかもしれませんが、投票所は必ず自宅の近くにあります!都内であれば最寄り駅に行くくらいの範囲で設置されてるはずです。面倒な距離ではないはずなので、Googleマップで調べてみましょう。

 

どのくらい時間がかかる?

投票にかかる時間自体は、5分もかからないでしょう。投票所もそこまで遠くには設置されていませんから、自宅を出て帰ってくるまで1時間も見れば大丈夫という場所が多いはずです。

 

選挙に行くには何が必要?

投票券(投票所入場整理券)が必要です。これは自宅に届きます。

投票券があれば、そこに手書きで名前と住所などを簡単に記入するだけで投票ができます。

他に必要なものはありません。ペンも投票所で渡してくれます。逆に言うと、選挙の新聞を持って行ったりパソコンで調べながら書こうとしても、投票所に持ち込めません。

自分が書いたメモは持ち込みOKです。本や新聞はダメですが、どの政党に入れたいかなどをメモした紙であればOK。

老眼鏡や文鎮など、記入するのに必要なグッズも持ち込めます。

 

投票券をなくしちゃった!忘れちゃった!

投票券が手元になくても、投票所が間違っていなければ投票することはできます。

係員の人に「投票券をなくしてしまったor忘れてしまった」と申告しましょう。この場合は身分証明が必要になります。

 

今住んでいるところに投票券が来ない!

今住んでいるところに投票券が来ない場合は、恐らく前住んでいたところ・親元(実家)に届いているはずです。

投票券は住民票に紐づいて発行されているので、住民票がある住所に届くようになっています。

 

実家に投票券が届く大学生がほとんど

親元を離れている大学生のほとんどが、住民票を一人暮らしの住所に移しておらず、親元のままです。

大学生で選挙に行かない理由の70%以上がこの「親元に投票券が届いてしまう」パターンなんです。

住民票というのは本来、引っ越してから2週間以内に出さなければいけません。

しかし、18歳から20歳の間は「地元の成人式に参加したい」という理由で移していない人がほとんど。そりゃそうですよね、大学を理由に引っ越したのにその地域の成人式に出てもつまらないですから。

そして20歳を過ぎてからも、一人暮らしの場所に住民票を移すとなんとなく「親元を完全に離れる」「親子の別れ」を連想してしまい躊躇するという人も少なくありません。親御さんが「大学を卒業するまで子供の面倒を見る」という気持ちでいる場合、就職するまでは住民票も実家においておこうとするんですね。

実際、学生は経済的に自立していないケースが多く、健康保険や国民保険を親が払っており、その支払いは住民票のある実家に届きます。

また、親元に結構頻繁に帰るから・いずれまた親元に帰るから・親元に帰らずともまた引っ越すから・面倒くさいから、などなど住民票を移さない理由はたくさんあります。

 

実家に届いた投票券を使うには

実家に投票券が届いた場合。実家の近くの投票所が指定されているので、選挙近くの日に実家に帰り、投票所に行くのが一番です。

もし選挙日に行けなくても、期日前投票ができますから2週間くらいは余裕があります。期日前投票は平日夜までやっていますよ。

でも、そんなにすぐに実家に帰れる距離にないよ…という学生もいますよね。その場合は不在者投票という制度を利用することができます。

 

不在者投票って何?

親元や前に住んでいた住所の選挙管理委員会から不在者投票用紙をもらって、今住んでいる場所から投票することができます。

結構ややこしいのと、郵送で対応するので時間的余裕があまりありません。できるだけ早く行いましょう。離島など郵送が遅れる場所に住んでいる場合は少なくとも選挙3日前には郵送する必要があります。

まず不在者投票宣誓書を提出し、不在者投票用紙と不在者投票用封筒、封筒に入っている不在者投票証明書を送ってもらうように請求します。請求は直接でも郵送でも大丈夫ですが、メールでは受け付けてくれません。

そして、不在者投票をしてくれる選挙管理委員の人(不在者投票管理者)に、不在者投票用紙・不在者投票用封筒・封筒に入っている不在者投票証明書を見せます。

その点検を受けてから、不在者投票記載の場所で候補者を記入し、これを封筒に入れて封をし、投票管理者に提出します。

結構面倒くさいですよね。でも「親元が遠いから投票できない」ということは決してありません。ちゃんと時間と労力を割けば投票できるようになっています。

 

留学してる場合は?

留学中の場合は在外投票ができます。長期留学で国外に3カ月以上住む場合です。

 

どの政党に入れたらいいの?

これは、しっかり自分で調べて決めてくださいとしか言いようがありません。そして、「どの政党に入れたらいいかわからないから行かない」のはやめましょう。

自分の親世代であっても、「どの政党に入れたらいいかわかっている」人なんていません。皆わからないのです。わからないけど投票するんです。

「この人に入れていれば間違いない」と思考停止して投票できるようなものではありません。正解がないんです。正解がないから面倒だし、間違いたくないし、やりたくないんですよね。

「ちゃんと調べて投票しよう!」と意気込んでいても、「ちゃんと調べる」範囲が沼すぎて永遠の調べものになってしまいます。特にこれまで選挙に参加したことのない18歳であれば、わからないことが多すぎて調べきれないですよね。

僕は、わからないままでいいと思います。100%自信を持って投票できなくてもいいです。でも投票はしましょう。

 

皆どうやって政党選んでるの?

友達とオープンに「どこに入れた?」「なんで入れた?」と語り合う機会はあまりないかもしれません。

そこで、僕の周りの例を紹介します。

・「若いから」「顔が嫌じゃないから」「清潔感があるから」などの見た目で決める

・政党の主張を全部見ることはできなくても、「消費税撤廃がいいなと思ったから」「教育費無償がいいなと思った」「子育て支援がいいなと思った」など、局所的に評価する

・SNSなどで話題の、政党マッチングサービスを使って導き出した政党に入れる

・「親がいつもここ」「ここにお世話になっている」など、政党や候補者と個人的なつながりや縁があって入れる

・「今の与党に入れたくないから」「とにかく自民党以外になって欲しいから」という、消去法というか現状打破を目指して与党以外どこでもいいから入れる

・知っている芸能人だったから入れる

などなど、様々な理由を元に投票先を決めています。身構えなくてもいいんです、「顔が悪くないから」などといったインスピレーションで投票する人もいるんですから。

僕は結構、「若いから」で入れるのもいいと思うんですよね。おじいちゃんおばあちゃんばっかりの国会で決める法律より、若い世代(といっても30代40代ですが)が決めてくれた方が僕の希望の方向に行ってくれるような気がします。立派な政策を掲げていても全部達成されないなんてことザラですけど、年齢は嘘をつかないですからね。30代が国会を埋めていたら違う政治になるんじゃないかなと思ったり。

もちろんしっかり調べて、自分で疑問を見つけ、追及して考え、自分で判断して選択できたら素晴らしいことです。

でも、一度投票したからそこから興味を持って調べたりわかったりすることも多いですから、とりあえず何かの理由で投票してみて、そこから少しずつ調べる範囲を増やしていけたらいいのではと思います。

 

大学生こそ選挙に行こう!まとめ

本当はもっと解説したいことはたくさんありますが、一旦このくらいにしておきます。なるべく平たい言葉で、わかりやすくお話したつもりですが、いかがでしたでしょうか。

僕個人的には、「若者の投票率を上げるべき!」「若者は選挙に行かないといけない!」「関心がないのはおかしい!」という論調もどうなの?と思うこともあります。行きたくないなら行かなくていいとも思うんですよね。今の日本では強制ではないわけですから。黙秘権と同じで「選挙に行かない権利」もあるっちゃあります。

でも、「なんとなく面倒くさいから」「わからないから」という理由で選挙に行かないのは勿体ない。行きたくない明確な理由があるならまだしも、ないならとりあえず行きましょう!

行ったらわかります、投票ってめちゃくちゃ簡単ですよ!!