この記事はそんな疑問にお答えします。
発射が続く北朝鮮のミサイルですが、なぜそこまでして飛ばすのか、アメリカや日本はどう対策しているのか意外と知らないですよね。
そこで今回は、世の中の情勢を知る上では欠かせない北朝鮮の問題を分かりやすく解説しました。3分で読めるように内容をぎゅっと凝縮したので、参考にしてみてください!
最低限知っておくべき北朝鮮の歴史
ミサイルを飛ばす理由の前に、北朝鮮について最低限の知識を入れておきましょう。
北朝鮮は2018年に建国70周年を迎えたのですが、これまでお隣韓国とは深い因縁がありました。事の始まりは1945年。第二次世界大戦が終わり、敗戦国の日本の統治から朝鮮半島が解放されました。
このまま朝鮮半島が独立すればよかったのですが、戦争終了時に北からソ連軍が入ってきていたので当時冷戦状態だったアメリカは「このままでは朝鮮半島全体がソ連の影響下に入ってしまう」と懸念し、朝鮮半島の独立を話し合う期間を設けました。
なので、ひとまず北緯38度線より北はソ連、南はアメリカが統治することに。本来は1947年に選挙を行って南北統一するはずだったのですが、冷戦状態の二国間で話が全く進まずに、南北ともに独自に大統領と指導者を選出する運びとなりました。
これによって南北分裂が進んでいったわけです。その後北朝鮮は軍事的に統一を目指したのですが、ソ連が崩壊して社会主義陣営はほぼ壊滅。逆に韓国は工業に力を入れて国力の回復を目指していきました。
ざっくりとこの流れを押さえておくと、この後の話がスッと理解しやすくなります。
ちなみに、〇〇主義の理解が曖昧な人はこの記事をチェック。
北朝鮮はなぜミサイルを撃ち続けるのか
では、なぜ北朝鮮は何度もミサイルを撃ち続けるのでしょうか?
理由は2つあり、
①韓国との差別化
②経済制裁の緩和
それではひとつずつ見ていきます。
韓国との差別化
先ほどもお伝えした通り、北朝鮮は軍事的に南北統一を目指したのですが、ソ連が崩壊したことをきっかけに社会主義陣営はほぼ壊滅。逆に韓国は工業に力を入れて国力の回復を目指していきました。
数字で見ても、一人当たりのGDPも韓国の方が北朝鮮よりも30倍多いと言われています。それだけ経済力に差があるので、このまま何もしていないと韓国主導で統一の未来が見えています。
金正恩サイドからすると自分の牙城が崩れるのでこれは避けたいところ。そういった思惑があり、北朝鮮はますます軍事力に磨きをかける方向に舵を切ったわけです。
経済制裁の緩和
ミサイルを飛ばす2つ目の理由が、経済制裁の緩和を望んでいることがあげられます。
2006年の北朝鮮による初の核実験以降、武器や石炭などの輸出入や個人の資産凍結など、国際的な経済制裁が強化されていきました。そうなると国民が貧しくなり、満足いく生活ができないため指導部への忠誠心も薄れてしまう懸念があります。
これは金正恩サイドにとってかなり都合が悪いです。なぜなら、今の北朝鮮のように独裁的な指導者がトップだった東ヨーロッパの国が貧しい人民によって次々と打倒された過去があるから。
なので、核ミサイルを世界に向けて発射することで経済緩和を進め、自分たちの体制を守ろうとしているわけです。
日本への影響
韓国との差別化や規制緩和を目指してミサイルを発射し続けているわけですが、日本にはどんな影響があるのでしょうか?
日本に届くミサイルはすでに開発されており、何度か日本列島を飛び越えたものもあります。専門家によると、日本に向かって発射されたミサイルを届く前に追撃することは技術的に難しいそうなので、のんびり構えててはいけません。
ただ、仮に日本に着弾するようなことがあれば、国際的に非難を浴びて国として成立することが難しくなるので日本への影響はほぼないと言えます。
影響はないと言えますが、現状日本と北朝鮮で外交を行なっていないので何かしらの取り決めをして万が一を避ける手段をとるべきです。
ミサイル問題だけでなく拉致問題もありますし、日本が主導権を持って交渉をしていけるかどうかが大切です。
今後の注目ポイント
北朝鮮問題を見ていく上で大事なポイントとしては、2020年秋のアメリカ大統領選です。というのも、北朝鮮からするとトランプ大統領ほど交渉しやすい大統領はいないからです。
「僕はキム委員長に恋をした」と言うほど波長の合う二人。2020年の秋に大統領選挙があるので、その時期から逆算をしてどこまで交渉を進められるかが見所です。
現状だと核兵器を新たに作らないという約束だけですが、すでに作った核兵器を廃棄すると合意できればトランプ大統領としても功績になるので、ここが注目ポイントとなります。
まとめ
いかがでしたか?
もともと北朝鮮と韓国は同じ半島でしたが、ソ連とアメリカの冷戦の影響でここまで別の道を歩むこととなりました。
北朝鮮は今後も韓国との差別化や経済制裁の緩和を目指して、核ミサイル事業に力を入れていきますが、2020年アメリカ大統領選までにどこまで話が進むのか目が離せませんね。
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