世界遺産にミュージアムにオペラにショッピングなど、魅力溢れる国オーストリア。
中でも音楽の都と呼ばれる首都ウィーンは日本人旅行者に絶大な人気を誇ります。
どうせウィーンに行くなら、その土地でしか飲めないビールを味わいたいですよね。
そこで今回は、ウィーンでしか飲めないクラフトビールを取り揃えているオススメのビアバーを3つ紹介します。
この記事を参考に、ウィーンで自分好みの一杯を見つけちゃいましょう!
オーストリアビールの大きな特徴
オーストリアは、日本同様すっきりとした味わいのラガービールが有名です。
というのも、ラガービールの製造法が確立されたのがウィーンだからです。日本で飲んでいるビールのパイオニア的存在なわけですね。
さらに、アルプルの新鮮な湧き水を利用することができるのも大きな強みです。
ビールの味は水が決めると言われるくらい、水の重要です。
なので、こうした点から、オーストリアのビールは苦味と芳醇さとキリッとしたのどごしを兼ね備えたハイブリッドなものといえます。
実は、国別一人当たりのビール消費量では、オーストリアはドイツを抑えて世界大3位となっているんです。
日本の消費量の約2.5倍ですね。
そうした背景もあり、2015年の時点でオーストリア国内には214の醸造所がありますが、基本的に輸出はせずに国内消費に回されます。
つまり、オーストリアでしか飲めないクラフトビールが眠っているということですね。
ベストクラフトビアバー3選
それではオーストリアの首都、ウィーンで絶対に行くべきビアバーを3つ紹介します。
場所もGoogle Mapで示すので、参考にしてみてください。
Mel’s Craft Beer
絶対に訪れて欲しいのが、ウィーンの中心からほど近く、常に人で賑わっているMel’s Craft Beer。
オーストリアの地ビールをはじめ、近隣国も含めた28種類のタップがあり、飲み比べを楽しむことができます。
ボトルビールまで含めるとその数はなんと400種類以上。
そう思う人は、積極的にマスターに声をかけてみましょう。自分の好みを伝えると、オススメのビールを提供してくれます。
しかも、気になるタップがあれば無料で試飲でき、ビールの情報も優しく教えてくれます。
値段は0.25Lで約350円、0.4Lで約450円の均一料金となっており、その安さも魅力的です。
中でも筆者オススメなのが「Bitta Von Tresen」というピルスナー。
日本人の舌に合うピルスナーであり、ビール特有の苦味もライトな印象です。
ちなみに、このビールを作っているMuttermilch醸造所は、25歳のMarina Ebnerという今オーストリアで最も勢いのある醸造家によって作られました。
ボトルデザインも個性的で面白いですね。
若い感性によって作られたクラフトビールを、雰囲気のいいバーで楽しみたい方はぜひ足を運んでみてください。
Beer Street
先ほどのMel’s Craft Beerから歩いて3分のところにあるBeer Street。
とても近いのでハシゴ酒にぴったりです。
アメリカンな雰囲気を醸し出す店内は、1回と地下に分かれており、地下には40を超えるタップが用意されています。
このお店にはタップごとの説明書があり、簡単な英語で特徴を解説しています。
原材料のこだわりや歴史などのストーリーを知った上で飲めるのがクラフトビールの醍醐味でもあります。
オススメは、4番のウィンナーラガー。ウィンナーラガーとは、低めの温度で焙煎されたウィンナーモルトを使用しており、赤く透き通った色合いが特徴です。
珍しい色のウィンナーラガー
1841年にウィーンで初めて製造され、現在はアメリカやメキシコでも有名なビールとなっています。
発祥の地で飲む一杯は格別なので、ぜひ訪れてみてください。
Salm Brau
そんな人にオススメなのが、中心地から少し離れますがSalm Brauというお店です。
こちらは自家製クラフトビールとともに、地元の名物料理を楽しむことができるレストランとなっています。
ビールは1924年から製造されており、店内にはビールプラントもどっしりと構えています。
ウィーンで仲良くなった現地の人イチオシのお店であり、ガイドブックには載らない隠れた名店です。
先ほどBeer Streetで解説したウィンナーラガーも用意してあり、Marzen(メルツェン)としてメニュー表に載っています。
ここからはビールにまつわる小話です。
かつてラガービールの製造法を世界で初めて考案したウィーンのアントンとミュンヘンのガブリエルが主な主人公。
同じ師匠の元で修行をした二人は、常に切磋琢磨をする関係であり、それぞれの国に帰る時にこんな約束をします。
帰国後アントンは、独特な製法によってウィンナーラガーを創り出し、ガブリエルにレシピを教えました。
そしてガブリエルも忠実にそのレシピを守り、メルツェンと名付けました。
オーストリア=ハンガリー帝国の崩壊とともにウィンナーラガーが衰退し、ヨーロッパにはメルツェンが根付いたため、名前が少し違うのです。
この2つのビールは兄弟ビールと呼ばれており、男の友情がビールの歴史に名を残した瞬間でもあります。
ウィーン飲み歩きの注意点
街の中心地では騒音の観点から、平日の23時を過ぎるとほとんどのお店が閉まります。
なので、飲みすぎて終電を逃してホテルに帰れない・・・なんてことはほぼありません。
ちなみに週末は夜遅くまでバーが空いていて、地下鉄も24時間運行なのでお酒好きにはたまりませんね。
さらに、街の中心地は活気もあって治安も良く、バイオリンのストリートパフォーマーなども現れて、音楽の都を肌で感じることができます。
ただし、中心地から一歩それれば人の気配が少なく街灯もなくて暗いので、少し不気味な雰囲気になります。
なので、深酒をしないように、人がいるうちにビールを楽しんで帰宅することをオススメします。
まとめ
いかがでしたか?
近年物価が上昇傾向にあるウィーンですが、今回紹介したお店は比較的リーズナブルに地ビールを楽しむことができます。
ただし、慣れない海外の地で飲みすぎにはならないように気をつけてくださいね。
オーストリア近隣国も旅行する人は、この記事で各国のおすすめクラフトビールを紹介しているので、参考にしてみてください。
また、ビールのスタイルや分類などはこの記事にまとめたので、詳しく知りたい人は参考にしてみてください。